牛久市医師会の発足に際して

園部医院

院長 園部 昌彦

元竜ケ崎市・牛久市医師会会長

 この度、令和元年10月1日をもって、私達牛久市にある病院・開業医はこれまで所属していた竜ケ崎市・牛久市医師会から発展的に分離独立して、新しく「一般社団法人牛久市医師会」としてスタートする事が出来た事は私達会員にとって喜ばしい事でありまた身の引き締まる思いでもあります。

 新しい医師会の発足に際し、牛久町の時代から地域医療に貢献してこられ、竜ケ崎市・牛久市医師会会長として私達に多大なご指導を下さり今回の牛久市医師会独立の基礎を築いて下さった故加藤孝先生はじめ先輩諸先生方に感謝の意を表します。
 そして、今回の独立の為に心血を注いで頑張られた河合初代牛久市医師会長ならびに執行部役員の皆様方のご苦労に感謝致します。

 私は、今から丁度40年前(1979年)にある方の紹介で稲敷郡牛久町に開業することになり竜ケ崎医師会に入会しました。
 当時の牛久町では、1978年にオープンした牛久中央病院(現牛久愛和病院)と12人の開業医の先生方が隣町の竜ケ崎医師会に所属して、人口約3万5千の牛久町とその近隣地域の地域医療に尽力しておられました。

 当時の牛久町は常磐線沿線のなかでも人口急増の街でもちろん次々と開業医も増えましたが、人口急増に伴い小学校や中学校も次々と開校し、開業医は日常の診療だけでなく休日当番医をはじめ役場での予防接種や乳児検診や学校医としての業務などで多忙を極めましたが、開業医の団結力と行政との親密な連携によって牛久町の医療行政は充実してゆきました。

 1986年6月に稲敷郡牛久町から牛久市となり、私達の所属する竜ケ崎医師会は龍ケ崎市と牛久市の2つの市の地域医療を担うことから、人口も医師の数もほぼ同等ということで名称を「竜ケ崎市・牛久市医師会」と改称し今日に至っておりました。

 牛久市には1988年4月に市保健センターが完成し、ここを拠点に医師会牛久支部は牛久市とより密接なチームワークで牛久市民の保健・予防を中心に医療環境の充実に努めて参りました。
 更に1995年9月には牛久市の支援の下に、高齢化社会の到来を見越し保健センターに隣接して「医師会立訪問看護ステーションうしく」を開設し、在宅医療・訪問看護の充実に努めて参りました。
 そして2016年4月には、これまで私達医師会牛久支部と牛久市との密接な連携で培ってきた地域医療のより一層の充実をめざす拠点として「地域医療センター・医師会館」の完成にまでたどり着く事が出来ました。

 私達医師会員は、牛久市のこれまでの乳幼児の予防接種事業や健康管理事業、学校保健事業だけでなく、これから更に高齢化を迎え認知症高齢者対策など地域包括ケアシステムの充実した構築には、医師会と牛久市とのより一層密接な共同事業が必要であるとの全会員の一致した考えからこの度「牛久市医師会」として独立することになりました。

 これからも、牛久市長以下市の関連部署の皆様そして市民の皆様方のより一層のご支援ご協力を頂き“牛久市民の医師会”として会員一同頑張って参りますので宜しくお願い致します。