牛久市医師会発足にあたって

医療法人社団 常仁会

牛久愛和総合病院

院長 亀岡 信悟

 此の度、令和元年10月1日付けで、新たに牛久医師会が設立され、この地域にとり、画期的で新たな医療ステージがまさに展開されようとしております。

 さて日本医師会定款の第3条には「本会は、会員相互に協力して、医学医療の進歩発展と公衆衛生の普及向上を図り、もって地域社会の福祉に寄与することを目的とする。」とあります。
 折しも、行政は団塊世代が75歳の後期高齢者となり、少子高齢化が明らかになるであろう2025年を見据えた地域医療の在り方に重点を置いた方針を打ち出しております。

 将来的には、牛久市は人口微増傾向にあるものの、高齢化は確実に進み、全国傾向というより首都圏に類似した人口動態が予想されますが、医療資源は全国平均を下回っており、その中で求められる救急医療や在宅医療の充実など困難な医療事情と相俟って、長期的な展望と対策が必要と思われます。

 この様な時期、かかる情勢の中で、新たにスタートを切る牛久医師会の活動に対し、私共医療関係者のみならず、多くの地域住民も将来に向けて、大きな期待を寄せていることと推察致します。

 既存の主な医師会活動としては医学・医療・保健・福祉調査、研究・講習・講演・研究会等の開催、社会保障・公衆衛生に関する事業、地域医療・保健・福祉・産業保健事業、医療連携、緊急医療、学校保健・学校医、医業経営、看護師養成事業等多くの軽視できないデューティがあります。これ等に関しては、勿論、継続する義務がありますが、軽重選択の見直しや時代の変化に即した方法を取り入れても良いかと思っております。

 牛久医師会は年齢層としては若い世代の会員が多いと聞いております。
 マンネリ化に陥りやすい医師会活動の在り方に甘えることなく、柔軟な舵取りを期待しております。新たな取り組みの導入として、I-D Linkによる病診連携、あるいは医療へのAI 化導入も学会やメディアで叫ばれている昨今、医師会員の若くてソフトな能力を生かした新たな事業や取り組みにも是非挑戦して戴きたい。
 更に発展的な医師会にするには、幹部の若返り、メディカルスタッフとの連携や協力、新たな発想による、開放的で、透明感のある近代的な組織改編にも着手し、そして他が羨むような斬新で発展的な医師会を目指して戴きたい。
 及ばずながら私もエールを送らせて戴きます。